教員・生徒・保護者にも!著作権が楽しく学べるおすすめ本3選【授業実践で活用】

【子ども・教員にオススメ】著作権を学ぶおすすめ本3冊を紹介! 子ども・保護者向け著作権教育
子ども・保護者向け著作権教育
本サイトはアフィリエイトプログラム等による収益を得ています
PR

著作権の学びにおすすめの本を3冊ご紹介します!

私は弁護士や弁理士ではなく、法学部出身でもありません。持っているのは学校現場での経験です。つまり、子どもや保護者、教員に対して、いつ・どの程度・どのように説明すればよいかがわかるということ。また、学習指導要領における知的財産権・著作権の位置づけや、教科書や教員採用試験への関わり、そして授業実践の経験があります。

大学卒業後に著作権を学び始め、書籍やサイト、動画などを頼りに学習してきました。今回は、法律の素人として著作権を勉強する際に役立った書籍を3冊ご紹介します。

 

著作権を勉強する際に役立つウェブサイトについては、別の動画「【子ども・教員にオススメ】著作権を学ぶおすすめウェブサイト4つを紹介」で紹介しています。あわせてご覧ください。

 

 

PR

著作権を学べる本を選んだ視点

著作権に関する書籍は、法律書から判例解説まで様々あります。その中から、学校に関わる著作権に焦点を当て、「子どもも教員も保護者も学べる」視点で3冊を選びました。

最初の2冊は、中学3年生の音楽科の授業で調べ学習用に使用した本で、地域や大学の図書館から取り寄せた50冊以上の中から、学校司書さんが特におすすめとして選んだものです。中学生の発達段階や好みに合わせて選書された、信頼できる一冊です。

なお、著作権法は2018年に2回、2020年に1回、2021年に1回と度重なる改正がありました。今後も変更の可能性があるため、情報の発表年・出版年には十分ご注意ください。

 

【学校を支える人】教員のための学校図書館・司書教諭活用のススメ」は学校図書館を活用していない先生に是非ご覧になって頂きたい動画です。

 

 

PR

読むべき本①『18歳の著作権入門』(福井健策 著/2015年/筑摩書房)

私が著作権の学びを始めた最初の本であり、学校司書さんが教材研究の段階で勧めてくれた一冊です。中学生の授業でも活用し、生徒たちがうさぎのキャラクターを題材に議論するなど、興味を持って読み進めていました。

第1部の基礎知識編では、「著作物って何?」という基本から、「著作権ってどんな権利?」「著作権侵害だと何が起きる?」まで、わかりやすく解説されています。特に、「どこまで似れば盗作なのか」という問いは、キャラクターの事例を通じて考えさせられます。

第2部の応用編では、「ソーシャルメディアと著作物」「動画サイトの楽しみ方」「JASRACと音楽利用」など、生徒に身近な話題が豊富。著作権の基本から応用まで、一冊で幅広く学べます。

 

 

PR

読むべき本②『すべてのJ-POPはパクリである』(マキタスポーツ 著/2014年/扶桑社)

音楽好きの中高生におすすめの一冊。吹奏楽部や軽音楽部、YouTubeやサブスクで音楽を楽しむ生徒に大人気でした。著者のマキタスポーツさんは芸人でありながら音楽活動にも取り組み、「J-POPはすべてパクリである」という刺激的な視点から、音楽と著作権を読み解きます。

第1章ではヒット曲の法則、第2章ではCDが売れなくなった背景やアイドルの楽曲分析などが語られます。第3章はモノマネからのオリジナリティ、第4章ではポップスとノベルティソングの関係など、著作権をエンタメ視点で学べる内容です。

難しい言葉を使わず、「パクリ」という言葉を切り口に著作権に触れられるこの本は、子どもから大人まで楽しく学べる良書です。

 

 

PR

読むべき本③『著作権ハンドブック、先生勝手にコピーしちゃダメ』(宮武久義・大塚大 著/2021年/東京書籍)

改正著作権法に対応し、2021年12月時点で最新の学校向け著作権解説本です。

序章では「オンライン授業と変更された教育現場の著作権ルール」を取り上げ、第1部では「5分でわかる著作権の基礎知識」として、「夏休みの作文にも著作権がある?」「すべてのコンテンツが保護対象?」などを簡潔に解説。

第2部は「著作権の常識・非常識」として、教育機関での適用や第35条の運用指針について、一問一答形式でまとめられています。読みたいところから読むことができ、興味の輪が自然に広がる構成です。

子どもでも読めるやさしい記述もあり、家庭や教室で活用しやすい内容となっています。

 

 

この本の著者である宮武先生・大塚先生へのインタビュー動画を公開しています。あわせてご覧ください。
宮武先生へのインタビュー動画(第1回第2回
大塚先生へのインタビュー動画(第1回第2回

 

 

まとめ:著作権を学ぶ第一歩に本を活用しよう

著作権は法律であり、難しい表現も多い分野です。だからこそ「翻訳」が必要だと感じています。法律家と教員の間で言葉や状況の理解がずれると、せっかくの学びの機会が失われてしまいます。

「相談したけど分からなかった」は「もう相談しない」に繋がります。そうならないよう、両者の橋渡しをする「翻訳家」の役割が大切です。

これからも、学校と著作権をつなぐ翻訳家として、情報発信を続けていきます。著作権をめぐる知識は、教職員・保護者にも必要なもの。ぜひ、研修や講演もご活用ください。

 

このサイトの記事の内容は動画と同じです。
動画「【教員・生徒・保護者必見】著作権を楽しく学べる本3選!授業実践でも大活躍!」も是非ご覧ください。

学校における「著作権」の正しい理解と実践のために
著作権に関する研修・講習・授業を通じて、学校現場での対応についてお伝えしています。
これまでの研修例には、先生向け研修生徒向け授業司書向け研修などがあり、幅広いニーズに対応してきました。

国公立中学校での実践経験をもとに、現場に即した内容でご提案いたします。
学校ごとの課題やご要望に応じて柔軟に対応いたしますので、ぜひご相談ください。

研修のご依頼・ご相談は
こちらの専用ページで受け付けています。
その他のご相談などは
こちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

原口直をフォローする
PR