卒業DVDに音楽を入れていい?学校での著作権ルールを分かりやすく解説

【先生からの質問に回答】卒業生に渡す卒業記念DVDに音楽を使っていい? 教育現場での著作権対応
教育現場での著作権対応
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卒業シーズンが近づくと、小学6年生や中学3年生に渡す「思い出DVD」を作る学校も多いですよね。1年間、あるいは3年・6年間の思い出を詰め込んだ映像に音楽を重ねることで、より感動的な作品になります。しかし、ここで気をつけたいのが「音楽の著作権」です。

この記事では、学校現場でよくある「卒業記念DVDに音楽を入れてもいいの?」という質問に対して、著作権の観点から具体的に解説します。

 

Q
卒業生に渡す卒業記念の思い出DVDに音楽を挿入して良い?
A

音楽を入れるには様々な方法と音源があり、できるケースとできないケースがあります。

 

学校現場でよくある「卒業記念DVDに音楽を入れてもいいの?」という質問に対して、著作権の観点から具体的に解説します。

今回はできるケースと出来ないケースの両方の例を紹介します。

 

 

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音楽を使えるケース

まず、以下のような場合は音楽をDVDに使用することができます。

(1)子どもや教員によるオリジナル曲の演奏の場合

児童・生徒や教職員が自ら演奏した音楽であれば、著作権の問題なく使用できます。

(2)許諾を得ている場合

音楽の著作権者および演奏者などから明確に使用許諾を得ている場合は、問題なく使用可能です。例えば、楽曲のライセンスを提供しているサイトから正式に購入した音源などが該当します。

(3)JASRACなどへの使用料を支払っている場合

JASRAC(日本音楽著作権協会)などの著作権管理団体に使用料を支払っていれば、楽曲を使用することができます。JASRACのホームページでは、使用目的や部数に応じた料金の試算もできますので、確認してみましょう。

 

せっかく作る卒業生のためのDVDが法を犯したものであってはいけません。
必ず音楽を使う範囲・使い方について気をつけてみてください。

学校における「著作権」の正しい理解と実践のために
著作権に関する研修・講習・授業を通じて、学校現場での対応についてお伝えしています。
これまでの研修例には、先生向け研修生徒向け授業司書向け研修などがあり、幅広いニーズに対応してきました。

国公立中学校での実践経験をもとに、現場に即した内容でご提案いたします。
学校ごとの課題やご要望に応じて柔軟に対応いたしますので、ぜひご相談ください。

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この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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