【先生からの質問に回答】GIGA端末で資料をスクショ・写真撮影するのは著作権上OK?学校でのルールを解説

【先生からの質問に回答】GIGA端末で教材資料のスクショ・共有をしても良いか? 画像・写真・イラスト・キャラクター
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授業中にGIGA端末で教材や資料を写真撮影したり、スクリーンショットしたりする場面は、いまや多くの学校で日常的になっています。
では、こうした行為は著作権上どう扱われるのでしょうか。

「授業中だからOKと思っていたけれど、本当に大丈夫?」という疑問を持つ教職員の方は少なくありません。
この記事では、授業での撮影・スクショの考え方、クラウドへのアップロードとSARTRASの関係、そして自校の支払い状況の確認方法までをまとめています。

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Q
教員や子どもたちが、GIGA端末で資料を写真に撮ったりウェブ資料をスクリーンショットしたりすることは可能でしょうか。また、それらを共有するのはどうなのでしょうか?
A

授業の中では可能です。
しかし、同じことを学校の外でしないように注意しましょう。学校の外で同じことをすると違法となることがあります。

 

 

結論からお伝えすると、授業の中で行う写真撮影・スクリーンショット(複製)は、原則として著作権法上認められる範囲に入ります。(著作権法第35条)

一昔前は、資料のコピーを取ったり本の内容をノートに手書きで写したりするのが一般的でした。しかし今はGIGA端末があれば、カシャっという一瞬でその作業が完了します。手段は変わりましたが、「授業の中で必要な複製を行う」という性質は変わりません。

ポイントは、「授業の中で行う」という条件です。

場面取り扱い
授業中に教員・子どもが資料をスクショ・写真撮影著作権法上認められる範囲に入ります
同じことを学校の外で行う著作権侵害になる可能性もあります

この「学校の外ではNG」というルールは、子どもも教員も同様に適用されます。「授業のため」と「個人的な用途」は明確に区別しておきましょう。

 

 

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クラウドへのアップロードは「公衆送信」にあたる。SARTRASへの支払いが必要

注意が必要なのは、撮影・スクショしたデータをGoogle クラスルームなどのクラウドにアップロードする場合です。

この行為は著作権法上の「公衆送信」にあたります。そのため、SARTRAS(授業目的公衆送信補償金等管理協会)への支払いが別途必要となります。

「写真に撮るまではOKだったのに、クラウドに上げると話が変わる」というのは、現場で特に混乱しやすいポイントです。整理すると次のようになります。

行為著作権上の区分必要な手続き
端末内への写真・スクショ保存複製授業内であれば特段の手続き不要
クラウドへのアップロード・共有公衆送信SARTRASへの支払いが必要

SARTRASの仕組みや、支払われた補償金が著作者にどのように届くかについては、別の動画で詳しく解説しています。

 

SARTRASとは?オンライン授業と著作権の例外を支える制度
「SARTRAS(サートラス)」は、オンライン授業における著作物の利用を支える補償金制度です。学校教育における著作権の原則と例外を、教員向けにわかりやすく解説します。
【補償金の行方】SARTRASの利用報告の意義とその役割の紹介
2021年度から始まった授業目的公衆送信補償金制度。オンライン授業の著作物使用料を子ども全員分、支払うという仕組みです。支払った補償金を管理する団体を授業目的公衆送信補償金等管理協会SARTRAS(サートラス)と言います。この動画の中でも...

 

 

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自校のSARTRAS支払い状況を確認する方法

「では、うちの学校はSARTRASに支払い済みなのか?」と気になった方は、自治体名や学校名で検索して確認することができます。

たとえば「東京学芸大学」「世田谷区」といったキーワードとSARTRASを組み合わせて検索すると、支払いの有無を確認できます。ぜひご自身の自治体名・学校名で試してみてください。

動画「学校・自治体がSARTRASに補償金を支払済か確認する方法」では実際に検索している様子を確認できますので、操作のイメージをつかむ参考にしてみてください。

【オンライン授業・行事配信に不可欠】学校・自治体がSARTRASに補償金を支払済か確認する方法
今日はSARTRAS(授業目的公衆送信保証金等管理協会)が発表した「申請済教育機関設置者・教育機関の名称」についてお話しします。SARTRASの仕組みやこの団体については、以下の動画をご覧下さい。【教員のための著作権解説】SARTRAS(授...

 

 

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まとめ:「授業の中か外か」「端末内かクラウドか」の2軸で判断する

GIGA端末でのスクショ・写真撮影は、授業の中で行うのであれば認められる範囲に入ります。ただし同じ行為を学校の外で行うことや、撮影データをクラウドにアップロードして共有することは、別の扱いになります。

「撮るのはOK、上げると話が変わる」。この判断軸を校内でも共有しておくと、現場の不安がぐっと減るはずです。著作権のルールをいたずらに恐れるのではなく、原則に則って使う。そのための知識を、ぜひ日々の実践に役立てていただければと思います。

 

 

よくある質問

Q. 授業中に子どもが教科書をスクショするのはOKですか?
A. 授業の中で行う場合は、原則として著作権法上認められる範囲に入ると考えられます。ただし、その画像を個人的な目的で使用したり、学校外に持ち出して利用したりする場合は、別途判断が必要です。

Q. スクショした画像をGoogleクラスルームで共有するとき、必ず許可が必要ですか?
A. 「公衆送信」にあたるためSARTRASへの補償金の支払いが必要です。支払いは自治体・学校単位で行われているケースが多いため、まず自校の状況を確認しましょう。

 


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この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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