SARTRAS名称検索の使い方|学校・自治体が補償金を申請済みか確認する方法

【オンライン授業・行事配信に不可欠】SARTRASに申請済か確認する方法を紹介 SARTRAS(補償金・利用報告)
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「自分の学校はSARTRASに補償金を払っているのでしょうか」。研修の場で、先生方からこう聞かれることがよくあります。

この記事では、SARTRAS(授業目的公衆送信補償金等管理協会)のサイトにある「名称検索」を使って自分の学校や自治体が補償金を申請済みかを確かめる方法を紹介します。あわせて、一覧に載っていることが何を意味するのか、オンライン授業や行事の配信で押さえておきたい条件も整理します。

※動画は2021年12月の公開です。記事は2026年10月時点の情報で更新しています。

SARTRASの名称検索とは、授業目的公衆送信補償金の支払いを申請した教育機関の設置者とその教育機関の名称を、誰でも調べられるページのことです。自治体名や学校名で絞り込むと申請済みの学校が一覧で表示されます。補償金が必要なオンライン授業や配信を行う前に、自分の学校の状況を自分で確かめる手段として使えます。

 

 

 

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自分の学校がSARTRASに申請済みかを調べる手順

結論から言うと、SARTRAS公式サイトの「申請済教育機関設置者・教育機関の名称検索」で誰でもいつでも確認できます。手順は次のとおりです。

  1. SARTRASの公式サイトを開きます
  2. メニューの「教員の方へ」(または「教育機関設置者の方へ」)から「申請済教育機関設置者・教育機関の名称検索」を選びます
  3. 「絞り込み検索」の欄に自治体名や学校名を入力します
  4. 表示された一覧で自分の学校の名前を確認します

▶ 申請済教育機関設置者・教育機関の名称検索(SARTRAS)

ポイントは、一覧が年度ごとに作られていることです。2026年10月時点では、2026年度に包括方式(年間の定額で利用する方式)で申請した設置者・教育機関の一覧が公開されています。確認するときは、その年度の一覧かどうかも見ておきましょう。

▶ 動画では0:47〜で検索ページの開き方を解説しています

 

公立学校は自治体名で検索する

公立学校の場合は、学校を設置している自治体の名前で絞り込むのが近道です。たとえば「世田谷区」と入力すると申請済みの世田谷区の教育機関が表示され、小学校・中学校の具体的な名前も出てきます。

▶ 動画では1:12〜で、実際の検索画面を紹介しています

 

大学・附属学校は大学名で検索する

大学の名前でも検索できます。動画の収録時に「東京学芸大学」で検索したところ、「国立大学法人 東京学芸大学」と、その教育機関名が表示されました。大学名で検索すると附属学校の申請状況もあわせて確認できます。

▶ 動画では1:28〜で解説しています

 

管理職に聞かなくても自分で確かめられる

学校著作権ナビゲーターとして各地で研修をしてきましたが、「果たして自分の学校はどうなのだろう」と疑問をもつ先生方は少なくありませんでした。これまでは管理職に確認するくらいしか方法がなかったのです。

しかし今は、自分の学校や教育委員会の状況を、いつでも誰でもこのページで調べられます。

 

 

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そもそも、なぜ補償金の申請状況を確かめるの?

重要なのは、学校がインターネットで著作物を送信する多くの場面で補償金の支払いが前提になっていることです。

著作権法第35条(授業の過程での利用を認める規定)では、授業のために著作物を公衆送信(インターネットなどで送信すること)する場合、一定の条件のもとで権利者の許諾なく行えるとしています。その代わりに、教育機関の設置者(自治体や学校法人など)が補償金を支払うことになっています(同条第2項)。この補償金の支払先がSARTRASです。

ただし、すべてのオンライン利用に補償金が必要なわけではありません。主な場面を整理すると次のようになります。

場面補償金
予習・復習用の資料をメールで送る、クラウドに置く必要
授業の動画をオンデマンドで配信する必要
教員だけがいる場所から自宅の児童生徒へリアルタイムで配信する(スタジオ型)必要
参観が認められた保護者などへ行事をライブ配信する必要
教室で行っている授業や行事の様子を自宅や別室にいる児童生徒へ同時中継する不要(第35条第3項)※
教室で資料を印刷して配る不要(公衆送信ではないため)

※同時中継が無償でも、対面授業を受けている児童生徒が自分の端末で同じ中継を見るための送信には補償金が必要とされています。

補償金が不要な使い方でも、次の節で紹介する第35条のほかの条件は同じく満たす必要があります。

 

 

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一覧に載っていればオンライン授業や行事配信は自由にできる?

一覧に載っていることは、補償金が必要な使い方(オンデマンド配信や資料のメール送信など)の前提のひとつです。しかし、それだけで何でも配信できるわけではありません。

第35条で著作物を使うには次のような条件があります。

  • 営利を目的としない教育機関であること
  • 授業を担当する教員や、授業を受ける児童生徒が行うこと
  • 授業の過程で使うこと
  • 授業のために必要と認められる限度内であること
  • 公表された著作物であること
  • 著作物の種類や用途、送信の態様などに照らして、著作権者の利益を不当に害さないこと

たとえば、児童生徒が購入する前提のドリルや合唱で使う楽譜を、購入の代わりになる形で配信することは権利者の利益を不当に害する可能性があります。

 

行事の配信は受け手の範囲に注意

運動会や文化祭などの学校行事も、著作権法上の「授業」に含まれると考えられています。そのうえで、保護者などに行事をライブ配信する場合は、学校の取り決めに同意して参観が認められた保護者や協力者に受け手を限ることが前提です。

後から視聴できるオンデマンド配信にする場合はほかにも条件があります。視聴期間をあらかじめ決めること、保護者に事前に説明すること、期間が終わったら映像を削除することなどです。さらに、保護者がURLを広めたり映像を保存・転載したりしないよう事前に説明して同意を得ておくことも求められています。

詳しくは、こちらの記事と動画で解説しています。

行事等のオンライン配信をするときの注意点については「【教員のための著作権解説】入学式・卒業式・運動会・文化祭をネットで配信する場合の注意点」の動画で解説しています。

 

 

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まとめ:申請状況を確かめて胸を張ってオンラインを取り入れよう

自分の学校がSARTRASに申請済みかは、名称検索でいつでも確かめられます。そして、申請はゴールではなくオンラインで著作物を使うための出発点です。第35条の条件と補償金が必要な場面・不要な場面を理解したうえで使えば迷う場面はぐっと減るはずです。

いたずらに恐れるのではなく、制度を正しく知って、胸を張ってオンラインを授業に取り入れていきましょう。

▼申請を確認したら、教員や子どもに伝えるのが管理職の役割です

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よくある質問(FAQ)

Q. SARTRASの名称検索はどこから開けますか?
A. SARTRAS公式サイトのメニュー「教員の方へ」または「教育機関設置者の方へ」から「申請済教育機関設置者・教育機関の名称検索」を選ぶと開けます。一覧は年度ごとに公開されています。

Q. 自分の学校が一覧に見当たらないときはどうすればいいですか?
A. まず、表示されている一覧がその年度のものかを確かめましょう。そのうえで、管理職や設置者(教育委員会など)に確認すると安心です。

Q. 教室の授業を自宅の児童生徒にライブ中継するのにも補償金は必要ですか?
A. 教室で行っている授業を別の場所で同時に受ける児童生徒へ中継する場合は、第35条第3項により補償金は不要と整理されています。ただし、対面授業を受けている児童生徒が自分の端末で同じ中継を見るための送信には補償金が必要とされています。

Q. 補償金を支払うのは誰ですか?
A. 教育機関の設置者(公立学校なら自治体、私立学校なら学校法人など)です。教員一人ひとりが支払うものではありません。


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この記事は、動画「SARTRAS名称検索|自分の学校・自治体が補償金を申請済みか調べる方法」を基に作成しました。

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この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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