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【文科省通知の解説】持ち帰るGIGA端末での教材撮影時の著作権について

【文科省通知の解説】持ち帰るGIGA端末での教材撮影時の著作権について 学校著作権ナビ 動画
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2022年11月24日、文部科学省初等中等教育局から「1人1台端末により撮影した教材の画像データを活用した学びについて」という事務連絡が発表されました。
2ページにわたって教材の画像データについて易しい言葉で具体的に書かれています。

 

受験シーズンや冬休みを前に端末を持ち帰りにするという学校や、教科書や教材を学校に置いていく「置き勉」はするけれど必要な箇所だけ端末で撮影して持ち帰る行為は、著作権上良いのか?ということを想定している事務連絡文書だろうと思いました。

今回の通知に何が書いてあるのか?
通知自体分かりやすい内容です。しかし、「著作権って何?」「学校は例外ってどういうこと?」という方には、専門用語の理解や著作権の予備知識がなければ少し難しい箇所もあります。

よりわかりやすい言葉で解説します。

 

 

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「1人1台端末により撮影した教材の画像データを活用した学びについて」の要約

まず、1枚目はあいさつ文です。段落ごとにまとめます。

 

・1人1台端末、使っているよね。
・普段から端末の自宅への持ち帰りをさせておくと、家でも使えるし非常時も便利だよ。
・教科書の必要な部分だけ撮影して端末を持ち帰れば「置き勉」もできるね。
・「著作権上の問題はないの?」と質問される答をまとめたよ。端末の持ち帰りを進めてね!

 

次に2枚目は、「紙の教材の撮影と著作権の関係」について書かれています。
項目ごとに後述の注も含めてまとめます。

 

・自習・宿題のためなら、著作権者の許可なく撮影できるよ。
・授業でも許可なく撮影できるよ。でも、ドリルやワークブックは許可なくコピーも撮影できないことがあるよ。1人1冊買ってね。
・Googleクラスルームなどクラウドにアップする場合は、SARTRASに1人当たり毎年、小学生120円・中学生180円・高校生は420円払ってね。支払うのは自治体で昨年度は小中高の80%が支払済みだよ。
・学校での著作権については「運用指針」を読んでね。

 

以上が通知の内容をわかりやすく翻訳した文章です。

 

学校における著作権入門(学校でコピーが許される理由とは)」の動画では著作権の基本からを解説してます。

 

 

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今回の文科省事務連絡の理解に役立つ動画を紹介

この文科省通知をさらに深く理解するのに役立つ動画を紹介します。

 

GIGA端末の持ち帰りについて

東京都北区のICT教育アドバイザー野間俊彦先生との対談動画で「端末持ち帰り」について話しています。
北区では初めから当たり前に持ち帰りだったそうです。元校長先生ならではのお話を聞けます。

 

ICT教育アドバイザー(元校長)野間先生 × 原口直
実践経験を活かした情報モラルやGIGAスクールの取組みをうかがいました。
東京都北区の端末持ち帰りまでの驚きの経緯とは?
第1回第2回

 

授業では著作権者の許可なく撮影できる?

著作権法第35条にそのように書いてあります。
学校で著作権の話になると必ず出てくる「第35条」の条文には何が書いてあるのか、「【教員のための著作権解説】著作権法 第35条って何?」の動画にわかりやすくまとめています。

 

 

SARTRASについて

授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS・サートラス)は、オンライン授業には欠かせません。
SARTRASって何?という方は「【教員のための著作権解説】SARTRAS(授業目的公衆送信補償金等管理協会)とは?」の動画を御覧ください。

 

また、「80%は支払が済んでいると書かれているが、自分の自治体・学校は大丈夫?」と不安になった方には、サイト上でいつでもだれでも検索できる方法を「【オンライン授業・行事配信に不可欠】学校・自治体がSARTRASに補償金を支払済か確認する方法」の動画で解説しています。

 

実際に「東京学芸大学」「世田谷区」で検索した様子を紹介しています。管理職や教育委員会に聞かなくても大丈夫です。

 

改正著作権法第35条運用指針について

第35条の内容を、具体的な学校現場での事例に落としこんで、言葉の定義や実際の場面を「入学式・卒業式・運動会・文化祭をネットで配信する場合の注意点」の動画で解説しています。

運用指針には「全体版」「特別活動版」の2種類あります。
特別活動版はオンラインで行事配信をする際の注意事項(考え方・概要欄に書くこと・保護者へ伝えること等)が具体的に書いてあるので、管理職や行事配信担当の先生は必読です。

 

 

 

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まとめ:【文科省通知の解説】持ち帰るGIGA端末での教材撮影時の著作権について

2022年11月24日、文部科学省初等中等教育局から「1人1台端末により撮影した教材の画像データを活用した学びについて」という事務連絡を解説しました。運用にあたっては必ず原文にあたってください。

また、この通知をきっかけに授業で端末を使うことや学校での著作権に興味を持った方は、YouTubeチャンネルやウェブサイト『原口 直の一歩先ゆく音楽教育』『原口 直の学校著作権ナビ』をぜひご覧ください。

 

このウェブサイトの記事の内容は動画と同じです。
動画「【文科省通知の解説】持ち帰るGIGA端末での教材撮影時の著作権について」も是非ご覧ください。

学校での著作権については研修・講習・授業などでお話をしています。(事例→先生向け研修生徒向け授業司書向け研修)国公立中学校での実践経験の中で培った現場目線を大切にしながら、各学校の実情やお悩みに沿って研修内容を考えます。ぜひお問い合わせください。

▶研修のご依頼・ご相談はこちらの専用ページで受け付けています。
▶その他のご相談・ご質問はこちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭。東京都公立中・東京学芸大学附属世田谷中に勤務。

2020年より学校勤務経験を活かして机上の法律と学校現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」としての活動を開始。公立中学校の音楽科教員として教鞭をとる傍ら、教員・教育実習生・子どもに著作権への理解を深めてもらうための講演活動・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー

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