【研修事例】学校図書館と著作権(主催:木更津市教育委員会)

司書向け学校著作権研修の紹介
司書向け学校著作権研修の紹介
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開催年月:2025年6月/開催形式:対面/参加人数:約60名
主催団体:木更津市教育委員会
研修イベント名:図書担当教育及び読書相談員研修会
研修テーマ:学校図書館と著作権

 

2025年6月、木更津市教育委員会主催の図書担当教育及び読書相談員研修会で講師を務め、「学校図書館と著作権」をテーマにお話ししました。 本研修では、学校現場で日々判断に迷う著作権の疑問に対し、具体的な事例を交えながら「どうすれば活用できるか」という実践的な視点でお話ししました。

今回はSARTRAS(授業目的公衆送信補償金等管理協会)の共通目的事業として実施されている「リクエストセミナー」の制度を使った研修でした。

著作権活用セミナー | 著作権教育 | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
著作権情報センター(CRIC)は、著作権の正しい理解と、より良い著作権制度の実現を目指し、著作権思想の普及、著作権関連情報の収集・提供、研究会・研修講座、調査研究、国際協力・交流など多彩に活動しています。

 

 

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研修の全体像(木更津市・木更津市の教職員(図書担当)及び読書相談員向け)

受講者と研修スタイル

今回は、木更津市内の小中学校に勤務されている図書担当の教職員の皆様、そして読書相談員の皆様、約60名が対面形式でご参加くださいました。

私の研修では、参加者との対話を重視しています。今回も、双方向コミュニケーションツール「AhaSlides(アハスライド)」を活用し、リアルタイムの投票や質問を受け付けながら進める参加型形式をとりました。 研修の冒頭では、まずツールの機能に慣れていただくためのアイスブレイクを実施し、楽しみながら学べる雰囲気づくりを心がけています。

 

著作権について分からないことがある場合に誰に質問するか、参加者に聞きました。

 

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研修の具体的な内容(木更津市・木更津市の教職員(図書担当)及び読書相談員向け)

 

今回取り上げた主なトピック

研修では、以下の内容について具体的にお話ししました。

  • 著作権の基礎: なぜ著作権保護が必要なのか、その基本的な考え方を解説。
  • 学校での著作権: 教育活動で特に重要となる権利制限規定(35条)を中心に、学校図書館での複製などのポイントを整理しました。
  • オンライン授業や行事配信の留意点: GIGAスクール環境で避けては通れない、オンライン活用における著作権の注意点を解説。
  • 授業目的公衆送信補償金制度(SARTRAS)のポイント: 制度の概要と、現場での具体的な活用方法についてお話ししました。
  • 私が行ってきた著作権教育の音楽科での実践例: 自身の経験から、子どもたちに著作権を教える際の具体的なアプローチを紹介。
  • 学校からのよくある質問と回答の紹介: 現場から寄せられる頻出の質問とその回答を共有しました。
  • 質疑応答: 参加者の皆様からリアルタイムで寄せられた疑問に、その場でお答えしました。

「できない」理由を探すのではなく、「こうすればできる」を見つける。そのために、現場で“すぐに使える”具体的な解決策を中心にお話ししました。 また、身近な事例として「いらすとや」さんのようなフリー素材の適切な使い方などにも触れ、日々の業務に直結する情報提供を心がけました。

 

研修のポイント

この研修で最もお伝えしたかったのは、「原則」から考えることの重要性です。
著作権は、作り手(著作者)の権利を守ると同時に、文化の発展のために利用者の権利も保障するバランスの上に成り立っています。この両者の視点を持ち、ルールを正しく理解することで、教育活動はより豊かになります。

「禁止」事項として捉えるのではなく、児童生徒の学びのために「どうすれば創造的に活用できるか」を一緒に考えるきっかけを提供することを目指しました。

 

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参加者の声と今後の展望(木更津市・木更津市の教職員(図書担当)及び読書相談員向け)

研修主催者の声

研修後、主催者である木更津市教育委員会の担当者様から、心温まるメッセージを頂戴しました。CRIC(著作権情報センター)からの紹介がきっかけでご依頼いただいたとのこと、大変光栄に思います。

アハスライド回答内の参加者感想を拝見しました。今回の学びを今後の学校現場に生かしていこうという声に、今回の研修会を依頼させていただき、本当に良かったと感じております。原口先生の講話から、改めて著作権について考え、これまでの教員生活を振り返ることができました。ぜひ、またどこかでお話を伺うことができればと考えております。本市教職員のために、ありがとうございました。

参加者の皆様が研修内容を前向きに受け止め、今後の現場で活かそうとされている様子を喜んでおられ、私自身も大変嬉しく思います。

 

研修参加者の声

参加された先生方からも、AhaSlideを通じてたくさんの温かい感想をいただきました。一部をご紹介します。

今まで一番しっくりくる著作権のルールでした。子どもたちに伝える際のポイントや留意点も大納得です。ありがとうございました。

最初から最後までとても勉強になりました。また、先生の講義の仕方も魅力的であっという間でした。明日からに生かしたいです。ありがとうございました。

まず「原則」で考えることが大切だとわかりました。作った側、使う側の両方の視点を持つ大切さ、著作権のことがよくわかりました。歌声が素晴らしかったです♪

皆様の明日からの実践に繋がる時間となったことを、心から嬉しく思います。

 

さいごに

この度は、木更津市の教職員および読書相談員の皆様という熱心な方々の前でお話しできる貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。 本研修が、皆様の今後の読書活動推進や教育活動の一助となれば幸いです。今後も、教育現場のニーズに寄り添った情報提供に努めてまいります。

学校における「著作権」の正しい理解と実践のために
著作権に関する研修・講習・授業を通じて、学校現場での対応についてお伝えしています。
これまでの研修例には、先生向け研修生徒向け授業司書向け研修などがあり、幅広いニーズに対応してきました。

国公立中学校での実践経験をもとに、現場に即した内容でご提案いたします。
学校ごとの課題やご要望に応じて柔軟に対応いたしますので、ぜひご相談ください。

研修のご依頼・ご相談は
こちらの専用ページで受け付けています。
その他のご相談などは
こちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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