2024年12月、学校法人ドルトン東京学園中等部の著作権出前授業で講師を務め、「今日、何見た?何聴いた?ー著作権の知識ー」をテーマに授業を行いました。
ドルトン学園中等部では、3年時の1年間をかけて修了研究を行い、「探究報告書」という論文を執筆するそうです。
今回の出前授業は、執筆に際して注意しなければいけない著作権などについて解説を行うものです。昨年に引き続きお声掛け頂きました。

授業はオンライン形式で実施し、90分間にわたって双方向コミュニケーションツール「AhaSlides(アハスライド)」を活用しながら、生徒との対話を重視した進行を行いました。
受講者と授業の形式
今回の出前授業には、中等部3年生の生徒約100名が参加しました。
授業は、AhaSlidesを活用した参加型形式を採用。出席者が積極的に意見を出せるよう、アンケート機能やリアルタイム投票を取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進しました。
授業の冒頭では、アイスブレイクとして「アハスライドのアンケート機能」や「言葉の入力・スケール機能」を体験してもらい、リラックスした雰囲気の中で学びを深めました。
そして、著作権の話を進めていく中で、自分が著作者になったと想定したときの考えについても聞いてみました。
授業内容
授業では、報告書執筆のために知っておきたい著作権から著作権の基礎に至るまで具体的に掘り下げ、以下のトピックを取り上げました。
・著作権の基礎:著作物とは何か、どのように保護されるのかを解説。
・YouTubeの著作権:
・生活の中の著作物:
・報告書執筆のための「引用」とは :学校が定める「執筆規定」の解説。
・著作者の気持ちとは?:
さらに、頻繁に使用されるイラスト素材「いらすとや」の利用ガイドラインを取り上げ、誤解されがちな著作権のルールを実例を交えて解説しました。たとえば、以下のような問いかけをしながら理解を深めました。
・「いらすとや」のイラストはすべて無料だと思っていませんか?
・商用利用の際、1点あたりの料金はいくらか知っていますか?
このように、具体的なケースを交えて説明することで、生徒自らが自身の問題として著作権を理解できるよう工夫しました。
出前授業企画者の声
今回の出前授業の講師依頼をいただいた理由として、企画担当者の方から以下のようなコメントをいただきました。
「学校図書館の研修会で原口先生のお話を聞いて、ぜひ生徒にも聞いてほしいと思ったから。昨年度もお願いしましたが、双方向コミュニケーションツールを使うなど生徒の興味を引きながら且つ身近な事例をたくさん紹介していただき、好評であったため。」
授業を実施した感想
昨年度同様、生徒にとって身近な事例(SNSのアイコン・いらすとや・スタジオジブリの画像使用)をたくさん紹介していただき、ありがとうございました。修了探究のためだから著作権の知識が必要なのではなく、日常生活の中で気を付けるべき事柄なのだということを実感できる内容だったと思います。
授業に出席した生徒の感想
「いつの間にか違反してしまっていることや、どのように活用すればいいか分かってすごく勉強になりました。」
「著作権についてあまり深く考えたことがなかったので、すごくいい学びになりました。特に、フリー素材だからと何も考えずに使ってしまっていたので、気をつけたいと思います。」
「知らなかったことがたくさんあって、正直怖かったです。」