学校の著作権、迷った時はどうする?教員が使える3つの解決策

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教材を作っていて「これ勝手にコピーしていいのかな?」「YouTubeの動画を授業で見せても大丈夫?」と不安になったことはありませんか?

著作権という言葉を聞くだけで「難しそう」「怒られたらどうしよう」と感じてしまう先生も多いと思います。でも実は、著作権は先生方を縛るものではなく、安心して良い教材を使うための「守り神」のような存在です。

この記事では、①迷った時に頼れる公式サイト3選、②校内で相談できる仲間の見つけ方、③権利者に許可をもらう時の「魔法のメモ」の5項目——の3つに絞って解説します。難しい法律用語は使わず、明日からすぐ実践できる内容です。

 

 

 

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迷った時に頼れる「公式サイト」を知っておこう

著作権のルールは、スマートフォンのアップデートのように変わり続けています。昔はダメだったけど今はOK、またその逆もあります。大切なのは全部を暗記することではなく、「迷った時にここを見れば大丈夫」という場所を知っておくことです。

ネット上にはさまざまな情報が流れていますが、国や専門機関が出している情報を確認することで、「これなら大丈夫」と自信を持って授業に臨めます。

 

▶ 動画では1:26〜で各サイトの特徴を詳しく解説しています

 

文化庁(著作権課)

文部科学省内の文化庁に「著作権課」があり、公式ルールブックとして機能しています。教員向けにイラスト付きで分かりやすく解説した資料が無料で公開されており、著作権の基本確認に最適です。

著作権 | 文化庁
デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定に関する基本的な考え方について掲載しています。

 

SARTRAS(サートラス)

正式名称は「授業目的公衆送信補償金等管理協会」。学校でのオンライン利用・オンライン授業に関する情報が詳しく掲載されています。

一般社団法人 授業目的公衆送信補償金等管理協会
ICTを活用した教育の未来と、ICTを活用した教育で用いられる著作物の著作権者、著作隣接権者を支える団体です。

 

CRIC(クリック)

「著作権情報センター」の略称。学校に関連したよくある質問集が充実しており、電話による相談(テレフォン相談)ができる唯一の窓口でもあります。自分と同じ悩みを探すのにも便利です。

公益社団法人著作権情報センター CRIC
著作権情報センター(CRIC)は、著作権の正しい理解と、より良い著作権制度の実現を目指し、著作権思想の普及、著作権関連情報の収集・提供、研究会・研修講座、調査研究、国際協力・交流など多彩に活動しています。

 

学校での著作権研修や児童生徒向けの著作権出前授業を行っています。
自分の課題に合わせて著作権について学びたい場合などはお問い合わせください。

教職員向け著作権研修(事例)
著作権に不安を感じている教職員の皆さまへ。学校現場に即したわかりやすい研修で、授業や校務での著作物の使い方を一緒に学びましょう。ご相談もお気軽に。
生徒向け著作権出前授業(事例)
小中学校向け著作権出前授業をご案内。児童生徒と教職員が一緒に学べる実践的な内容で、創造力を守りながら安心してICTも活用できる学習環境づくりを支援します。

 

 

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1人で悩まず「校内の仲間」を頼ろう

「これやっていいのかな?」と1人で抱え込むと、不安だけが膨らんでいきます。実は学校の中にも著作権について知っている人、関心がある人、情報を持っている人がたくさんいます。

 

頼りになる先生の例

こんな先生に聞いてみよう理由
音楽の先生楽曲・演奏の著作権に詳しい場合が多い
学校図書館の司書複製・引用のルールに精通している
情報担当の先生デジタルコンテンツや配信に関する知識がある
採用5年以内の先生採用試験に著作権問題が出るため学習済みの可能性大
音楽・図工・美術の先生教科の性質上、著作権に触れる機会が多い

 

▶ 動画では3:35〜で具体的な相談の仕方を解説しています

 

校内で解決できない場合は、管理職を通じて教育委員会に相談する方法もあります。「よくわからないから使ってしまえ」も「よくわからないから使うのをやめよう」も、どちらも子供たちの学びの機会を奪う可能性があります。ぜひ周囲に聞いて、情報を集めてみてください。

 

 

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権利者に許可をもらう時は「魔法のメモ」を準備しよう

著作権者に許可(許諾)を求める際、何をどう伝えればいいか迷う先生も多いはずです。以下の5項目を整理して伝えるだけで、相手も判断しやすくなります。

 

▶ 動画では5:28〜で具体的な伝え方を詳しく解説しています

 

権利者への「魔法のメモ」5項目

項目具体的に伝える内容の例
誰が○○学校の○○、△年生の○○担当教員
何をこの本の○ページのこの部分/このウェブサイトのこのイラスト
何のために授業の発表会で配布するため/校内行事のために
どのように紙に○部複製する/学級内のみ閲覧できるオンライン掲載
いつまで今学期の間のみ/この単元の指導期間中のみ

作者の方も、自分の作品がどのように教育に役立てられるかが分かれば、許可するかどうかを判断しやすくなります。誠意を持って、感謝と敬意を忘れずにお願いすることが大切です。

許可が得られる場合もあれば、得られない場合もあります。断られた場合でも、著作者にはさまざまな考え方があることを理解した上で、「ご検討いただきありがとうございました」と伝えましょう。また、代替案を提示してくれる場合もあります。

 

 

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まとめ

  • 迷ったらまず文化庁のサイトへ。SARTRAS・CRICも目的に応じて活用する。
  • 1人で判断せず、周りの先生・管理職・教育委員会に相談する。
  • 権利者に許可を求める時は「誰が・何を・何のために・どのように・いつまで」の5項目を整理して、誠意を持って伝える。

著作権は、禁止のためのルールではありません。素晴らしい作品を作ってくれた人たちへの「ありがとう」の気持ちを持ちながら、上手に使わせてもらうためのルールです。

先生方は最初から完璧にマスターしなくて大丈夫です。まずは「ちょっと聞いてみようかな」という小さな一歩から始めてみてください。その前向きな姿勢が、子供たちにルールを尊重しながら楽しむ心を教える最高のお手本になります。

 

この記事は、動画「学校の著作権 迷った時の調べ方・相談の仕方【教員向け】」をもとに作成しました。

学校における「著作権」の正しい理解と実践のために
著作権に関する研修・講習・授業を通じて、学校現場での対応についてお伝えしています。
これまでの研修例には、先生向け研修生徒向け授業司書向け研修などがあり、幅広いニーズに対応しています。

研修のご依頼・ご相談は
こちらの専用ページで受け付けています。
その他のご相談などは
こちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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