2023年1月、岐阜県教育委員会の総合教育センター講座として「新しい学びの時代における著作権教育講座」の講師を務めました。
講演時間は2時間、オンライン会議ツールWebexでPowerPointを共有したり、双方向コミュニケーションツールAhaSlides(アハスライド)を用いて楽しく進めていきました。
内容は著作権の基礎・学校での著作権・オンライン授業や行事配信の留意点・授業目的公衆送信補償金の制度・著作権教育の音楽科での実践例・学校からのよくある質問・質疑応答でした。さらに参加者からの「事前にいただいた質問」にも答えました。
対象者は岐阜県内の小学校・中学校・高校・特別支援学校そして教育委員会で、立場・教科も色々な先生方が約60名参加されました。
本題に入る前にアイスブレイク。
アハスライドのアンケート機能や言葉の入力・スケールの機能を体験していただきました。今回はオンラインでしたので、今後岐阜にお伺いした際に何を食べたらいいのかを聞いてみました。ワードクラウドでは、回答が重なると文字が大きく表示されます。
飛騨牛しか知らなかったのですが、大好きな「栗きんとん」「鮎」は岐阜の名物だったのですね!「ベトコンラーメン」も気になる…
学校による著作権侵害のニュースを自分事として考える
ここからは本題です。
講演の中では「昨今に起きた報道」について話をしました。
講演の1日前に他県で起きた教員による著作権侵害のニュースを取り上げて、教員の著作権の知識と意識の大切さを話しました。ここ半年で立て続けに起こっているので、注意が必要です。
今回の講演への登壇の声をかけていただいたきっかけは「文化庁の講演」です。毎年夏に開かれる文化庁著作権課主催の教職員著作権講習会。オンラインであることも手伝って、全国からたくさんの参加者があります。
研修参加者の感想の紹介
・自分事として生徒に考えさせる指導訪ついて、ヒントをいただけてとても助かりました。まずは今日から自分からできることを実践していきたいと思います。
・オンライン授業に関する著作権についてはどうなるのかと疑問をもっていましたが、SARTRASを初めて知りました。今日の内容を校内で共有したいと思います。
・法律的なところではなく、実際の学校の中でのことがわかってきてよかったです。
・自分側だけでなく作る側(相手側)の視点からも考えることは、何事においても大切だと思いました。
・音楽教員ですが、違法かどうか悩む部分がありました。わかればわかるほど、冷や汗が出てきます。今日は楽しく学べました。ありがとうございました。
研修を企画した担当者の感想紹介
著作権となると「してはいけないこと」「違反にならないこと」という意識で研修に取り組むことが多いと思われますが、原口先生のお話は、知的財産を大切に守っていこうという意識が芽生えるものでした。
受講した教職員もきっと同じことを感じ取ってくれたと思いますし、今後の児童生徒への指導により、日本の誇る知的財産を守りつつ、それを活かし全世界を喜ばせる仕事に就いて活躍してくれるものと大いに期待しています。夢の広がる著作権研修をありがとうございました。
まとめ
自分ごととして考えること、そして、作った人の気持ちを考えることが『正しく使うこと』への第一歩だと感じました。
「これ大丈夫かなぁ・・・」とあいまいに恐るおそる使うのではなく、著作権法35条やSARTRASの仕組みを知って堂々と胸を張って使ってほしいです。そして、子どもたちに学校の中と外では違うことを伝えて欲しいと思います。
コメント