【研修事例】学校図書館と著作権(主催:札幌市中央図書館)

司書向け学校著作権研修の紹介
司書向け学校著作権研修の紹介
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開催年月:2025年10月/開催形式:対面/参加人数:約80名
主催団体:札幌市中央図書館
研修テーマ:学校図書館と著作権

 

2025年10月、札幌市中央図書館主催の研修で講師を務め、「学校図書館と著作権」をテーマにお話ししました。

 

 

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研修の全体像(札幌市・札幌市内の中学校学校司書向け)

受講者と研修スタイル

今回は、札幌市内の中学校で活躍される学校司書の皆様、約80名が対象の研修でした。形式は120分の対面形式で行われ、現場の具体的な課題について深く掘り下げることができました。

私の研修では、参加者との対話を重視しています。今回も、双方向コミュニケーションツール「AhaSlides(アハスライド)」を活用し、リアルタイムの投票や質問を受け付けながら進める参加型形式をとりました。

研修の冒頭では、まずツールの機能に慣れていただくためのアイスブレイクを実施し、楽しみながら学べる雰囲気づくりを心がけています。

まず、「著作権」という言葉から何をイメージするか質問してみました。

 

 

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研修の具体的な内容(札幌市・札幌市内の中学校学校司書向け)

今回取り上げた主なトピック

研修では、学校図書館の現場ですぐに役立つ知識を中心に、以下のトピックを取り上げました。

  • 著作権の基礎: なぜ著作権を守る必要があるのか、基本的な考え方を解説しました。
  • 学校での著作権: 教育現場特有の「例外規定」について、どこまでが許されるのかを具体例で示しました。
  • オンライン授業や行事配信の留意点: コロナ禍以降、需要が高まったオンライン配信における著作権の注意点を整理しました。
  • 授業目的公衆送信補償金制度(SARTRAS)のポイント: 制度の概要と、学校現場での適切な活用の仕方についてお話ししました。
  • 著作権教育の実践例: 生徒たちに著作権を教える際のヒントを紹介しました。
  • 生成AIの学校での利活用と著作権: 最近話題の生成AIと著作権の関係、学校での活用ガイドラインについて触れました。
  • 質疑応答: 参加者の皆様から寄せられた具体的な疑問にお答えしました。

「できない」理由を探すのではなく、「こうすればできる」を見つける。そのために、現場で“すぐに使える”具体的な解決策を中心にお話ししました。

例えば、図書館だよりなどで使いやすい「いらすとや」さんのようなフリー素材サイトの利用規約(ライセンス)を正しく確認する重要性など、日々の業務に直結する内容も盛り込みました。

 

研修のポイント

今回の研修で最も伝えたかったメッセージは、「著作権を“怖いもの”として遠ざけるのではなく、“適切な使い方を知る”ことで可能性を広げましょう」という点です。

参加者の感想にもあるように、著作権は「難しい」「怖い」というイメージが先行しがちです。しかし、ルールを正しく理解すれば、先生方や生徒たちの学習活動を力強くサポートできる武器になります。

「できる範囲を調べる」「ダメな場合は代案を示す」。この前向きな姿勢が、学校司書の皆様の専門性をさらに高め、学校全体の知的な活動を支える鍵となると考えています。

 

 

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参加者の声と今後の展望(札幌市・札幌市内の中学校学校司書向け)

研修主催者の声

研修後、主催の札幌市中央図書館のご担当者様から、温かいお言葉をいただきました。

この度は、研修をお引き受けいただき、また大変有意義な研修を誠にありがとうございました。

研修のご経験も多く、かつ著作権についてわかりやすく学ぶことができそうだと思い、講師をお願いいたしました。

著作権について非常に分かりやすい内容で、参加者も日頃疑問に思っていることが解決されたのではないかと思います。公共図書館としても、今回の研修の学びを生かして、利用規約の確認などを改めて徹底したいと思いました。

主催者様自身にも学びがあったと伺え、大変嬉しく思います。

 

研修参加者の声

参加された学校司書の皆様からも、多くの前向きなご感想をいただきました。いくつか抜粋してご紹介します。

著作権は怖い、難しいと思っていました。お話の中で出てきた、できる範囲を調べる、代案を示す、という考え方にとても救われました。教頭先生と司書教諭に伝えたいと思います。知らないうちに違反や権利侵害をすることは誰でも望まないことだと思います。できることから、自分から、明日から地道にがんばります。

イラストを使うときに利用規約を見たことがなかったので、ドキッとしました。これからはちゃんと著作権を意識したいと思います。また、学校の先生方や生徒たちにも、ぜひ聞いてもらいたい内容の研修でした。

研修ありがとうございました。学校図書館での著作権、子どもに教える時、教職への伝え方など著作権をどのように伝えて行くかがとても勉強になりました。

なんとなく図書館だよりに使用していたイラストや書影でしたが、ひとつひとつ確認することが大事だと意識できました。

皆様の「明日から頑張る」という意気込みが伝わってきて、講師としてこれ以上ない喜びを感じました。

 


今回の研修が、札幌市の中学校の学校図書館活動、そして生徒たちの学びに少しでもお役立ていただければ幸いです。貴重な機会をいただきました札幌市中央図書館の皆様、そして熱心にご参加くださった学校司書の皆様に、心より感謝申し上げます。

学校における「著作権」の正しい理解と実践のために
著作権に関する研修・講習・授業を通じて、学校現場での対応についてお伝えしています。
これまでの研修例には、先生向け研修生徒向け授業司書向け研修などがあり、幅広いニーズに対応しています。

国公立中学校での実践経験をもとに、現場に即した内容でご提案いたします。
学校ごとの課題やご要望に応じて柔軟に対応いたしますので、ぜひご相談ください。

研修のご依頼・ご相談は
こちらの専用ページで受け付けています。
その他のご相談などは
こちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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