【研修事例】学校図書館と著作権(北海道学校図書館協会)

司書向け学校著作権研修の紹介
司書向け学校著作権研修の紹介
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2025年1月、北海道学校図書館協会主催の学校図書館研修講座で講師を務め、「学校図書館と著作権」をテーマに講演を行いました。本研修では、学校図書館や教育現場における著作権の基本から実践的な応用まで、幅広く学ぶ機会を提供しました。

講義は札幌市の会場において対面で実施し、2時間にわたって双方向コミュニケーションツール「AhaSlides(アハスライド)」を活用しながら、参加者との対話を重視した進行を行いました。

 

なお、今回はJASRAC(日本音楽著作権協会)主催「出張講座JASRAC ラーニングスクエア」の制度を使った研修でした。出前講座の制度や申込み方法については「学校で使える!「出張講座JASRACラーニングスクエア」の活用法と事例紹介」で詳しく解説しています。

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「出張講座JASRACラーニングスクエア」は、児童生徒向けの著作権教育から教職員研修まで幅広く対応!講座の魅力や実施例、費用負担なしで利用できるポイントを詳しく解説します。学校全体で著作権の理解を深めるチャンスをお見逃しなく。

 

 

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受講者と研修スタイル

今回の研修には、北海道内の学校司書・司書教諭など約20名が参加しました。

研修は、AhaSlidesを活用した参加型形式を採用。受講者が積極的に意見を出せるよう、アンケート機能やリアルタイム投票を取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進しました。

研修の冒頭では、アイスブレイクとして「アハスライドのアンケート機能」や「言葉の入力・スケール機能」を体験してもらい、リラックスした雰囲気の中で学びを深めました。

 

 

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研修内容

(引用:「北海道学校図書館協会主催の講座「学校図書館と著作権」が開催されました」(JASRAC))

本研修では、学校教育現場で直面する著作権の課題を具体的に掘り下げ、以下の重要なトピックを詳しく取り上げました。

・著作権の基礎:著作物とは何か、どのように保護されるのかを解説。
・学校における著作権の取り扱い:授業・教材作成時の著作権の注意点。
・オンライン授業、行事配信に関する著作権:配信時の適切な利用方法と注意点。
・授業目的公衆送信補償金制度:制度の内容と最新動向。
・著作権授業の実践例:他校での実施事例を紹介。
・参加者の質問への回答:事前に寄せられた疑問を解消。

 

特に、教育現場で頻繁に使用されるイラスト素材「いらすとや」の利用ガイドラインを取り上げ、誤解されがちな著作権のルールを実例を交えて解説しました。たとえば、以下のような問いかけをしながら理解を深めました。

・「いらすとや」のイラストはすべて無料だと思っていませんか?
・商用利用の際、1点あたりの料金はいくらか知っていますか?

このように、具体的なケースを交えて説明することで、受講者が自身の業務に直結する形で著作権を理解できるよう工夫しました。

 

 

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研修のポイント:教育現場における著作権の重要性

講演では、近年の報道などをもとに、教員による著作権侵害の事例とその影響についても解説しました。

著作権の適切な取り扱いが求められる理由を、実際のケーススタディを交えて説明し、受講者が現場で実践できるような形で学びを提供しました。

「今日から、自分から、できることから」

このメッセージを軸に、著作権の適切な扱いが、児童・生徒を守ることにつながるという意識を持ってもらうことを目指しました。

 

 

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研修企画者の声

今回の研修の登壇依頼をいただいた理由として、企画担当者の方から以下のようなコメントをいただきました。

「以前聴講した研修会での講義がとてもわかりやすかったため。このような現場に即した講義なら、一見難しそうに思える著作権についても理解しやすい上、児童生徒への指導にも生かしてもらえると思いました。」

 

研修を受講した感想

とても充実した内容の講義をありがとうございました。今回、北海道教育委員会主催の著作権講座のオンデマンド配信時期と重なってしまったことが懸念されましたが、対面でたっぷりお話いただき、さらにレベルアップした内容を用意していただいたことで、受講者の満足度は高かったと感じています。

私のように原口先生の講義は3回目の受講者も、「何度聞いても良い。ルールが変わることもあるし、聞いた分だけ理解が深まる」と絶賛していました。
初めての受講者も、具体的なサイトや確認ポイントを示していただいたことで、これまでを振り返って安心した
り、新たな気付きを得たりしたようです。ほかの分科会を受講した方からは、著作権の講座を取りたかった…との声もありました。 

 2時間半、通しでお話いただき、お疲れになったことでしょう。振り返り用のサイトも、ありがとうございます。受講者に共有して、復習に活用させていただきます!

 

 

研修参加者の感想

研修後、受講者からは以下のような感想が寄せられました。

「著作権について子どもたちよりも、まず大人(先生)の意識改革からだなと思いながら聞きました。個人を責めず、著作権に対する意識を持ってもらえるように広めていきたいです。」 

「SARTRASについては、全く知らなかったので勉強になりました。ビクビクしながら、授業で使っていたことが、安心して使って良いとわかり、安心しました。」 

「学校だから大丈夫という認識について、学校司書であって教員ではない立場なので不安でしたが、言い切っていただき安心しました。」 

 

北海道学校図書館協会主催の講座「学校図書館と著作権」が開催されました | 開催レポート | 出張講座JASRACラーニングスクエア
はじめに 2025年1月8日、JASRACラーニングスクエアの35回目の出張講座が、「北海道立道民活動センター

 

著作権は、教育現場において日々の業務と密接に関わる重要なテーマです。本研修が、受講者の皆様にとって実践的な知識を得る機会となったことを嬉しく思います。

今後も、学校図書館や教育関係者の皆様が安心して著作物を活用できるような情報発信を続けていきます。

学校での著作権については研修・講習・授業などでお話をしています。(事例→先生向け研修生徒向け授業司書向け研修)国公立中学校での実践経験の中で培った現場目線を大切にしながら、各学校の実情やお悩みに沿って研修内容を考えます。ぜひお問い合わせください。

▶研修のご依頼・ご相談はこちらの専用ページで受け付けています。
▶その他のご相談などはこちらの問い合わせページから受け付けています。

この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭。東京都公立中・東京学芸大学附属世田谷中に勤務。元東京学芸大こども未来研究所教育支援フェロー。

2020年より学校勤務経験を活かして机上の法律と学校現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」としての活動を開始。教員・教育実習生・子どもに著作権への理解を深めてもらうための講演活動・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)

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