2025年3月、千葉市教育委員会主催の研修で講師を務め、「学校図書館と著作権」をテーマに講演を行いました。本研修では、学校図書館や教育現場における著作権の基本から実践的な応用まで、幅広いトピックについて解説しました。
講義は千葉市教育センター講堂において対面で実施し、90分間にわたって双方向コミュニケーションツール「AhaSlides(アハスライド)」を活用しながら、参加者との対話を重視した進行を行いました。
なお、今回はJASRAC(日本音楽著作権協会)主催「出張講座JASRAC ラーニングスクエア」の制度を使った研修でした。出前講座の制度や申込み方法については「学校で使える!「出張講座JASRACラーニングスクエア」の活用法と事例紹介」で詳しく解説しています。

受講者と研修スタイル
今回の研修には、千葉市内の小中学校の学校司書、教育委員会関係者など約100名が参加しました。
昨年に引き続き2回目の実施となります。
研修は、AhaSlidesを活用した参加型形式を採用。受講者が積極的に意見を出せるよう、アンケート機能やリアルタイム投票を取り入れ、双方向のコミュニケーションを促進しました。
研修の冒頭では、アイスブレイクとして「アハスライドのアンケート機能」や「言葉の入力・スケール機能」を体験してもらい、リラックスした雰囲気の中で学びを深めました。
研修内容
(引用:「千葉市教育委員会主催の講座「学校図書館と著作権」(2回目)が開催されました」/JASRAC)
本研修では、学校教育現場で直面する著作権の課題を具体的に掘り下げ、以下の重要なトピックを詳しく取り上げました。
・著作権の基礎:著作物とは何か、どのように保護されるのかを解説。
・学校における著作権の取り扱い:授業・教材作成時の著作権の注意点。
・オンライン授業、行事配信に関する著作権:配信時の適切な利用方法と注意点。
・授業目的公衆送信補償金制度:制度の内容と補償金の分配先。
・学校での生成AIの活用:文科省が公表したガイドラインの解説とAI利用方法のデモ。
特に、生成AIの教育現場で活用については、文科省が2024年12月に公表した「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」を取り上げ、実際に生成AIの利用方法をお見せしながら解説しました。

研修参加者の感想
研修後、受講者からは以下のような感想が寄せられました。(「千葉市教育委員会主催の講座「学校図書館と著作権」(2回目)が開催されました」より引用)
「具体的な事例を挙げながらの講義だったから、分かりやすかった。」
「仕事だけでなく、プライベートの中でも「著作権」は深く関わってくる事があるため、学んだことをしっかり生かしていきたい。」
「学校図書館で活用する上で、とても大切な内容だと思った。」

著作権は、教育現場において日々の業務と密接に関わる重要なテーマです。本研修が、受講者の皆様にとって実践的な知識を得る機会となったことを嬉しく思います。
今後も、学校図書館や教育関係者の皆様が安心して著作物を活用できるような情報発信を続けていきます。