学校でサブスク音楽はNG?利用規約と著作権法のポイント

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音楽・映像・YouTube著作権Q&A(よくある質問)
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この記事でわかること

  • サブスクの個人契約を学校で使ってはいけない理由
  • 著作権法第38条で「演奏してよい」とされる場合との関係
  • 規約違反を避けながら安心して音楽を使う代替案

学校現場での音楽サブスクの利用は、利用規約上は基本的に認められていません。著作権法第38条で演奏自体は許諾不要とされる場合でも、サブスクサービスの利用規約が「個人利用に限る」としていれば、その契約に違反してしまう可能性が非常に高いためです。

研修先でも「サブスクなら気軽に使えると思っていました」という声をよく耳にしますが、法律のハードルと契約のハードルは別物だと意識しておく必要があります。

 

 

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サブスクの利用規約は「個人利用限定」が基本

Apple MusicやSpotify、YouTube Premiumといった多くのサブスクサービスには、利用規約というルールがあります。著作物が掲載されるウェブサイトには、たいてい「この著作物・サービスをどう使ってよいか」を定めた規約が存在するものです。

サブスクの場合、多くは「個人での利用に限る」「非営利の私的利用に限る」といった内容が定められています。学校は公共の場所であり、教育活動での利用はこの私的使用の範囲を超えてしまうため、個人アカウントで契約したサブスクを学校で流すことは、規約違反にあたる可能性が高いと考えられます。

▶ 動画では1:00〜で詳しく解説しています

広告をスキップできたりダウンロードできたりと、サブスクは個人で楽しむには大変便利なサービスです。ただし、それはあくまで契約者本人が許された範囲内での話だということを、まず押さえておきましょう。

 

 

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著作権法第38条で「演奏してよい」とされても規約違反になる場合がある

著作権法第38条は、非営利・無料・無報酬(営利を目的とせず、聴衆から料金を取らず、出演者にも報酬を支払わない)という3つの条件を満たす場合、著作権者の許諾を得ずに著作物を公に演奏・上映できると定めた規定です。

学校の授業や運動会などの行事、休み時間の校内放送で音楽を流す行為は、この「演奏」にあたります。学校での利用は多くの場合、非営利・無料・無報酬の要件を満たすため、著作権法上は許諾なしで音源を流すことが認められています。

▶ 動画では2:25〜で詳しく解説しています

 

重要なのは、ここからです。

著作権法上で「流してよい」とされていても、サブスクの利用規約で個人利用以外が禁止されている場合は、結果としてそのサービスを使うことができなくなってしまいます。法律のハードルはクリアできても、契約のハードルに引っかかってしまうということです。

観点判断のポイント
著作権法第38条非営利・無料・無報酬なら許諾不要で演奏できる
サブスクの利用規約個人利用・非営利の私的利用に限定されることが多い
学校での結論法律をクリアしても、規約違反は別問題として残る

よく聞かれるのが、まさにこの「法律はOKなのに、なぜ使えないのですか」という疑問です。著作権法という1層と、サービスとの契約という1層、この2層構造を意識すると整理しやすくなります。

 

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規約違反を避けて安心して音楽を届けるための代替案

では、どうすればよいのでしょうか。規約違反のリスクを避けて子どもたちに音楽を届けるためには、サブスク以外の方法を検討するのが確実です。

  • 学校で購入したCD、または備品のデジタル音源を使う:私的使用の限定規定に縛られないため、第38条(行事の演奏)や第35条(授業の過程での利用)の範囲であれば、安心して流すことができます
  • 教育機関向けの配信ライセンスを確認する:学校全体や教育委員会など自治体として契約できる、教育機関向けの配信サービスがないか確認してみるのも一つの方法です
  • 著作権フリーの音源サイトを活用する:行事のBGMなどを作成する際に役立ちますが、「著作権フリー」と書かれていても、その音源サイトに独自の利用規約があります。どこまでが無料の範囲で、どこからが有料になるのかを必ず確認したうえで、ルールの範囲内で使うようにしましょう

便利だからという理由だけで個人のサブスクをすぐに使ってしまう前に、まずは学校の中に使える音源や、安全に使えるサービスがないかを確認してみることをおすすめします。

 

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よくある質問

Q. 個人で契約しているサブスクを校内放送のBGMに使うのはNGですか?
A. 多くのサブスクサービスの利用規約は個人利用・非営利の私的利用に限定しているため、校内放送のような教育活動での利用は規約違反にあたる可能性が高いと考えられます。

Q. 著作権法上は問題ないのに、なぜサブスクは使えないのですか?
A. 著作権法第38条で演奏自体に許諾が不要とされる場合でも、サブスクサービスとの契約(利用規約)で個人利用以外が禁止されていれば、契約違反として別の問題が残るためです。

Q. 「著作権フリー」の音源サイトなら無条件で学校行事に使えますか?
A. 「著作権フリー」をうたうサイトにも独自の利用規約があり、無料の範囲と有料の範囲が分かれていることがあります。利用前に規約を確認することをおすすめします。


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▶ 著作権研修のテーマ一覧 → https://maruc.work/copyright-training-themes


この記事は、動画「教員がサブスク音楽を学校で使う前に知っておきたいこと」をもとに作成しました。

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この記事を書いた人
原口直

学校著作権ナビゲーター

東京学芸大学卒業後、大手芸能プロダクショングループ勤務を経て音楽科教諭に。東京都公立中学校および東京学芸大学附属世田谷中学校で勤務。元・東京学芸大学こども未来研究所 教育支援フェロー。

2020年より、学校現場での経験を活かし、机上の法律と教育現場をつなぐ「学校著作権ナビゲーター」として活動を開始。教員・教育実習生・子どもたちに向けて、著作権への理解を深める講演・情報発信・執筆活動を行っている。

音楽文化事業に関する有識者委員会委員(JASRAC)/共通目的事業委員会専門委員(SARTRAS)/東京学芸大学 附属学校図書館運営専門委員会 著作権アドバイザー(2025年〜)

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